吐く息はどこまでも熱く、体内に燻る情欲は何時まで経っても消える気配がなかった。触れられた箇所すべてが火傷しそうなほど熱く、また、触れられていない箇所のが少なかった。指先が胸元に悪戯に触れるたびにびくびくと身体を震わせる。僅かに浮いた腰に狙いをつけたように貫かれ、抑えることを諦めた嬌声が悲鳴の様に室内に響いた。
「ジェイド」
名前を呼ばれ、強すぎる快楽に閉ざしていた瞳を開くと、優しい口付けが降りて来た。唇、鼻先、頬、額、目尻、顎、そして最後にまた唇へと戻ってくる。求めるように舌を突き出せば舌先が擦り合わされて、涙が零れた。
キスをされるのは好きだった。身体を繋げ合うよりよっぽどひとつになれる気がするからだ。行きずりでセックスはできても、キスだけは好意がないとできないと思っている。それはあくまで自分の話であり、彼自身がどう思っているかはわからない。でも、きっと嫌ではないはず。
「すき、」
「うん?」
合間に漏れた言葉に彼はあおい瞳をすうと細めて笑った。普段の子供っぽい笑顔も好きだが、最中の獣のような笑みも好きだった。きっと彼ならすべてが愛しいのだろう。
「触られるのも、キスされるのも、すき…」
言葉は吐息に混ざりひどく霞んでいたが、彼は嬉しそうにあおを輝かせ、そして悪戯っぽく笑った。
「こういうのは、すき?」
「あン!」
ぐずぐずに溶けた箇所を穿たれて、身体をのけ反らせた。わざと弱い場所をぎりぎりで避ける律動がもどかしく、意図せず腰を揺らめかせていた。
「あうっ、あ、はぁ…ぅ」
「ジェイド」
先程の問いの答えをせがまれる。ぐいぐいと奥まで差し込まれながらこくこくと何度も頷いた。
「あぁ、あ…、すき…すき、」
「何が?」
「あなた、に…っ、」
「俺に?」
わかっていて意地悪く笑う。彼はこういった羞恥を煽る言葉を言わせるのが好きだ。こちらとしては恥ずかしい事この上ないのだが、彼に見つめられてはしたない言葉を紡いで、詰られるのは嫌いではなかった。
「はぁっ、ぴお…に、…」
「ジェイド」
名を呼べば優しく返される。彼に名を呼ばれるだけで嬉しくてあたたかくて満たされた気持ちになった。
頬を包む大きくて温かい掌がすきで、溶けるように響く低い声がすき。少し癖のある金糸も、深いあおを湛える瞳も、ぜんぶぜんぶすき。あなたが側にいるだけでわたしは幸せになれるから、だいすきなあなたにわたしを幸せにしてほしい。
返答は彼の問いの意図とは全く違ったものだった。目をまるく瞠ると、目元を僅かに朱くした。可笑しくて嬉しくて笑うが、揺すぶられて直ぐに快楽に溺れてしまう。彼の背に爪を立てて必死にしがみついて、切れ切れになりながら何度も何度も名前を呼ぶ。追い立てるような動きにこの溶け合うような甘い時間が終わってしまうのが切なくて、それすら快楽に塗り潰されてゆく。目の前が真っ白に弾けて、頭の奥まで痺れるような感覚と吐き出される熱に声と涙が溢れて止まらない。
そうして、彼が耳元で囁いた。


おれのほうがずっとずっとすき。






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ジェイドがでれでれなので現代。
えろって難しい。


090405